『アニ・マガ・ラノ』ブログ | アニメ、漫画、ライトノベルの詳しい解説!! とご紹介をしていきます!! またニコニコ動画の紹介も!

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Posted by 小雪空蝉 on  | 

アニメ『コードギアス・反逆のルルーシュ』

――世界に反逆する。


コードギアス 反逆のルルーシュ 5.1ch Blu-ray Box



憎む。

憎悪。

殺された、奪われた、許せない。

彼は憎悪を抱いていた。燃えさかるような、紅蓮の憎悪だ。


――何に?


世界に。世界を支配する王に。

敵は強い。相手は王だ。

闘うには無謀に過ぎる。


だが、知っていて尚、彼は挑む。

今はたった一人、ちっぽけな力しか無くとも挑む。


この世界を、ぶち壊すために。







珠玉のエンターテイメントと呼ぶに相応しい。

その顔は悪の顔。

主人公ルルーシュの為す『ピカレスクロマン』の物語。

コードギアス 反逆のルルーシュ第一期。


ご紹介させて頂きます。

@評価@

シナリオ(情報は精選されているかどうか):
キャラ(キャラクターは個性溢れるか。魅力的か):
ヒキ(次のシーン・ページを見たくなるか):10
世界観(話の独創性、その世界は独創性があるか):
リアリティ(設定、キャラの行動に綻びがなく、正しいか):

総合得点94点



あらすじ。

我々の住む世界とはまた少し異なる現在。
神聖ブリタニア帝国と呼ばれる巨大国家は各地を侵略し、多くを吸収その植民地としていた。
そして日本もまた同じく、ブリタニア帝国の侵略を受ける。
抗戦も虚しく、日本は『ナイトメア』と呼ばれる高機動兵器に為す術も無く敗戦し、ブリタニアの属国と化す。
『日本』という名前は取り上げられ、屈辱に塗れながらも属国としての象徴『イレブン(11)』の名を受け取ることになった。

そして敗戦国である日本、その焼け野原に立つ三人の子供があった。
一人は現首相の息子、枢木スザク。
そしてもう一人は盲目の少女であり、ブリタニア帝国が皇女の一人『ナナリー』
最後にその盲目のナナリーを担ぎ、歩く子供。
その眼差しには歳不相応のぎらついた怒りと憎しみが浮かぶ彼。
ブリタニア帝国が皇子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだった。


そして時は過ぎ、身分を隠しながらもルルーシュは平穏な安穏とした高校生活を送っていた。
学校をサボり、退屈凌ぎに優賭けチェスで貴族から金を巻き上げるという、そんなつまらない日々。

そんなある日、彼は日本国復活を目指すテロリストたちの行動に巻き込まれ、その最中に一人の少女と出会う。
テロリストとそれを追う官憲たちの起こす悶着に巻き込まれながらも、ルルーシュは少女と共に懸命に渦中から逃げだそうとする。

だが官憲が追っていたのはテロリストたちではなかった。
その狙いはルルーシュと共にする少女だった。
秘密を知ったルルーシュは殺される。
官憲たちは問答無用にルルーシュに銃口を向けた。

自分の無力さと後悔にうちひしがれる中、彼の中で少女のもの思しき声が響いた。
「力が欲しいか?」

はんぎゃく


この後のお話の流れは簡単に言うと、仲間を集めて、国家権力をぶっ壊していく。という感じです。

かなり大ざっぱな説明ですが、大体そんな感じです。

そういうわけで主人公ルルーシュは人格的には良い奴なのですが、決して『正義』ではありません。

ダークヒーローのお話です。

ではより深く、このコードギアスの魅力について迫っていきましょう。



魅力①主人公ルルーシュの格好良さ

ルルーシュ
いつも悪そうな顔をして色々企んでいるルルーシュ君。

このお話、他の作品と比べてみても、主人公の出番が非常に多いです。
そりゃ主人公なんだから一番出番が多いのは当たり前、なのですが、それを差し引いても主人公の出番は多いと言って良いでしょう。劇中、彼が絡まない話は殆どありませんし、物語の発端や転機となる出来事も全て彼が仕掛け人になっています。
それに加えてルルーシュという名前はタイトルにも刻まれています。

そこからも分かる通り、このお話は紛れもなく主人公である彼、ルルーシュを追っている物語です。
ルルーシュが何を考え、何をするのか、何を為すのか。そういうお話なわけです。

それ故に、通常のお話以上に主人公要素の比重が高いです。
ルルーシュがつまらなければ話はつまらないし、ルルーシュが面白ければ話は面白い。

そして、ルルーシュというキャラクターは非常にセンセーショナルで面白く、格好良いのです。

まず第一にルルーシュの注目すべき特徴を挙げると、高校生とは思えない卓越した頭脳でしょう。
普段の賭けチェスから然り、彼はそのずば抜けた頭脳で、圧倒的な戦力差のある敵を罠に嵌めて勝利していきます。
戦力差にあぐらを掻いてルルーシュに挑むも、返り討ちにされていく様子。
その爽快感足るや言い表しようがありません。


またルルーシュはその性格に不遜なところがあり、少々不利になろうとも、わざと劇場的な展開を作りに行ったりします。(魅せプレイ的な)
それには登場人物たちもすっかり舞い上がらされてしまいますが、当然それを見ている私たち視聴者も高揚を禁じ得ないところ。
そういう華麗で自己主張の激しい振る舞いも彼の魅力のうちでしょう。

更にはダークヒーローらしいどす黒い野望をむき出しにしたりするシーンなど、厨二心を滅茶苦茶に刺激されます。
重ねて彼はその身分(王族であること)を隠すために常に仮面を付けて表舞台に立つのですが、自分を隠しつつ平気で学生生活とテロリスト生活を使い分けるところなんて、憧れそのものです。


また重要なルルーシュの要素として、彼は先述の少女から特殊な能力を与えられます。
その能力は『眼を見た相手に対し絶対遵守の命令を下せる』という強力無比なもの。
そして、その能力をルルーシュは視聴者の予想もしない使い方で用いて、敵・ブリタニア帝国を混乱させます。その様はまたまた痛快です。

しかし。
なり損ないの皇子が、人を従わせるだけの錫杖を手に入れ、王を殺そうとするというのは、何とも皮肉が効いているストーリーですね。



またそのルルーシュと対比するようなキャラクターとして『枢木スザク』がいます。
スザク


彼はルルーシュと真逆のような手段をとってブリタニアを変えようとします。
方や犯罪のような手段で、暴力という方法で、変化を促すルルーシュ。
方やブリタニア軍人となり、順当な手段でもってブリタニアの中から変えていこうとするスザク。

その二人の手法を見ると、いかにもスザクは『正義』という風で、スザクこそ『本当の』主人公に相応しく見えるのですが……。

ルルーシュとは幼少より親友であり、しかしながら立ち位置としては真逆であるが故に、ルルーシュの最悪の敵として幾度となく立ちはだかります。

彼は頭脳派のルルーシュとは違い、肉体派です。(ここも真逆)
その類い希な運動能力を生かし、ナイトメアの実験機である『ランスロット』に騎乗し、そのナイトメアと操縦能力を持ってしてルルーシュを追い詰めます。

親友でありながらも、最大の敵。
愛憎混じりながらもぶつかり合う二人の姿は、物語にドラマ性を加え、よりお話を盛り上がらせてくれるのです。


魅力②息も吐かせぬ緊張感の連続・それを生み出す精妙な構成

私が考える『面白い物語の持つ共通点』としてあるのが、『断続的な緊張感』という要素。

この物語はあらゆる方向から主人公ルルーシュを追い詰めていきます。
身分や姿がばれそうになること、負けそうになること、大切な妹に危害が加えられそうになること……。
常に主人公は綱渡りを続けているため、視聴者は片時も目を離せません。

たまに見かけてしまうあまり面白くないお話は退屈で、見ている最中に私なんか、傍らにある漫画を手に取ったりして、それを読む片手間に見てしまいます。
ですが、このコードギアスではそういうことは一切出来ませんでした。(わざとやってるわけではないですが)

数々の苦難を、その知恵と機転でルルーシュたちが乗り越えていく。

その度に物語の中に、ぐっ、と引き込まれ、没入度が上がっていきます。

お話と私たちとの距離がどんどん近づいていきます。
主人公、並びに他のキャラクターの感情が私たち視聴者の下へ迫ってくるのです。
キャラの危難には視聴者も息苦しくなり、キャラの不幸には共に涙を流し、キャラの幸せにはほっと微笑が浮かんでしまう。

つまり、感動するのです。


またその為の構成も実に考えられており、余計な情報は一切削ぎ落とされ、毎回毎回のお話に起伏があり、見所があるのです。とても丁寧な作りになっているのです。

故に何度見返しても楽しめる。

素晴らしいエンターテイメント作品として仕上がっているでしょう。


魅力3『成長の物語』

ルルーシュは王族です。
しかも世界の三分の一を支配するブリタニア帝国、その皇子なのです。

しかしながら彼は身分を隠すことを余儀なくされ、何でもないただの一高校生としての日常を過ごしています。
だから物語冒頭の彼は何も持っていません。何の力もありません。

あったのは自分を裏切ったブリタニア皇帝とブリタニアの強い恨みだけ。

そんな彼がたった一人で、強大な敵に向き合い奇跡とも思えるような勝利を重ねる。
そしてそれが様々な人間、組織などを味方にしていくのです。

段々と、段々と彼は指導者の地位を確立していく。
民衆に崇められ、偉い人に認められ、ブリタニアに敵として認識される。

この『コードギアス』はそういう変化・成長の物語でもあります。

それが非常にわくわくする。

例えばRPGで強い武器を手に入れたときのような、そんな盛り上がりを覚えるのです。

そしてそれがたまらなく楽しく気持ちいい。

その喜びは実際に視聴して、体験して頂きたいところです。




以上三つの魅力をご紹介させて頂きましたが、まだまだ魅力は数多く存在します。
ロボット『ナイトメア』の格好良さ。
その他の個性溢れるキャラクターたち。
印象的な台詞、シーン。
……などなど。

その全てを紹介するには、私も精根尽き果てる程の文章良が必要になるため割愛させて頂きました。


私の最も愛するアニメの一つでもある『コードギアス・反逆のルルーシュ』


第一話だけでもよろしいので、是非ご覧下さい。
よく練り込まれた構成の第一話はそれだけでも、視聴者を引き込み、魅了します。

起伏のある基本的なエンターテイメント作品を楽しめる方ならば、見て絶対に損はしないでしょう。









こちらは第二期のボックスです。








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ゲーム/アニメ『WHITE ALBUM2』

は終わる、それでも人生は終わらない。


WHITE ALBUM2 -幸せの向こう側-プレミアムエディション



眩しすぎる青春の日々の中で恋をしてしまった。

誰もが罪深い

そして生まれてしまった、悲劇

雪のように切なく、残酷なの結末。

その白さに塗りつぶされた罪は、春、雪解けと共に清算されなければならない。

何故なら例え恋が終わろうと、これからも毎日はずっと続いていくのだから。



を描き、そして人生を描く。

敏腕シナリオライターが手がける傑作『WHITE ALBUM2』


ご紹介させて頂きます。
尚、このWHITE ALBUM2はナンバリングタイトルですが、前作をプレイしていなくとも問題なく遊べます。というか、最早世界観を引き継いでいるくらいしか繋がりがないです。
しかし、勿論前作を遊んだ方はより楽しめます。所々に潜む小ネタににやりと出来るでしょう。


@評価@

シナリオ(情報は精選されているかどうか):10
キャラ(キャラクターは個性溢れるか。魅力的か):10
ヒキ(次のシーン・ページをを見たくなるか):
世界観(話の独創性、その世界は独創性があるか):
リアリティ(設定、キャラの行動に綻びがなく、正しいか):10

総合得点96点

このゲームをプレイして、面白いと思える人は――
アニメ/ラノベ『とらドラ』
ラノベ/漫画『ゴールデンタイム』
アニメ/ゲーム『WHITE ALBUM』
アニメ『true tears』
アニメ/ラノベ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』
ゲーム『世界で一番NGな恋』
を面白いと思った人でしょう。





まずは軽いあらすじです。

主人公である『北原春希』は優等生の委員長であり、その高校生活の締めくくりとなる最後の文化祭において、少しばかり羽目を外そうと画策していた。

友人である武也が所属する『軽音楽同好会』に入部し、バンド活動を試みたのだ。

しかし、文化祭を目前にして、諸般の事情で『軽音楽同好会』は解散してしまう。

残ったのは友人武也と春希だけ。最早絶望的な残り日数の中、春希は部員集めを開始する。

だが当然、早々に部員など見つかるはずもなく、部員集めは暗礁に乗り上げる。

半ば諦め混じりに戻った部室で春希がギターを取ると、ふと隣から軽やかなピアノの旋律が聞こえる。

曲は冬になると嫌ほど聴かされる、誰もが知る名曲『WHITE ALBUM』

ピアノに必死で合わせて春希はギターをつま弾いた。

するとそのセッションが引き寄せたかのように、屋上から華やかなボーカルが響いて、音が重なる。

即席のバンドが出来上がる。

一曲を弾き終えた瞬間、春希は駆けだしていた。

そのボーカルを探すために、屋上へと。




ここからのざっとしたお話の流れは、主人公『北原春希』にヒロインたちが惚れ込み、三角関係になる。
というわりとありきたりな展開なのですが……。

しかしながら、この『WHITE ALBUM2』他の三角関係ものとは一線を画すお話だと思います。

そこも含めてWHITE ALBUM2の魅力に迫っていきましょう。



魅力①登場人物たちの息遣い

敢えて分かりにくい『息遣い』という言葉を用いたのは他でもありません。
彼らは皆、物語にありながらも、まるで現実の人物かのような、生々しい機微を見せてくれるのです。
今まで自分が見てきた物語の中でも、ここまでキャラの感情を丁寧に表現しているお話はありませんでした。

ではその登場人物、まず始めに、ずるくて汚くて卑怯な主人公である北原春希くんから。


はるきくん


彼の特徴に関して、あらすじでも軽く触れましたが、春希は生真面目な男で几帳面です。
また委員長でもある彼は、ひっきりなしに頼まれ事が舞い込み、それを片付けるべくきりきり舞いになりながらも、あれやこれやと人助けに奔走します。
そういう実直な性格の春希が、二人のヒロインたちと出会い、少しずつ変わっていくところも見所ではありますが、何より。

誰にも誠実であろうとしている『北原春希』という人間が、『答えの無い、絶対に誰かを傷つけてしまう恋の問題』を出され苦悩し、懊悩する姿。
その痛みや息苦しさ、辛さが、繊細な描写で、主人公として、最も読者に近い立ち位置から、どんどん伝わってくるのです。
しかも彼は凄まじい精神力を持っています。
というのも劇中で春希の友人、武也が言う通り彼は『一度決めたら絶対に揺るがない』
そういう意固地というか、自分の決断に自分を委ねられる強さを持っています。

彼は、とある展開・√でどちらか一方の女性を選ぶために、他の全てを切り捨てていきます。
自分の決断でぼろぼろに彼も(視聴者も)傷ついていく様は、この『WHITE ALBUM2』以外では味わえない感覚である、とそう言っても過言ではないでしょう。

ですが、何はともあれ、彼は三角関係ものの主人公の宿命というか……。私たち視聴者がその行動に苛立ってしまうシーンも幾らかあるでしょう。
ただライターである丸戸氏も言っていた通り、彼は本当は良い奴なので、許してあげて下さい。


次いで、女神のような母性を見せてくれるメインヒロイン小木曽雪菜
せつな


正直、このヒロインは、私が今まで見てきたどのヒロインよりも凄まじい。

凄まじい。

本当にその一言なのです。本当、女神と言って差し支えないくらいに、優しい。

包み込むかのような愛。慈しむかのような愛。
恋敵にだって全てを分け与え、恋人の全ての罪を許し、他の誰もが見つけられない『本当の幸せ』を求め続けるその姿にはもう見ているだけで胸が熱くなります。


それに加えて家庭力も抜群です。
炊事洗濯掃除もきっちりこなし、愛想も良く優しく、主人公を立ててくれる。良妻の典型でしょう。

ともかくこの女神ッぷりは是非ご自分の目で確かめて頂きたいです。

(この溢れんばかりの母性。きっとシャアさんはこういう女性を望んでいたんだろうなあ。と思いました)


次は孤高の忠犬冬馬かずさ

かずさ


彼女もメインヒロインなのですが、もう一人の雪菜とは対比するような性格です。
わがままで、気難しく、捻くれていて、怒りっぽい、他を寄せ付けない雰囲気……などなど。
ですが、いわゆるツンデレ気味な彼女の性格は、蓋を開ければ愛らしいばかりでしょう。
もうデレっデレです。忠犬、というのも彼女が、もしかすると雪菜以上に尻尾を振りまくるところから来ています。その変化っぷりも彼女の見所でしょうか。

また、冬馬かずさを語る上で欠かせないのが、彼女がプロ級のピアノの腕前を誇るというところ。
そのピアノの卓越した能力が物語の要所で効いてきます。
そしてこのピアノに関する扱いも、リアリティを損なわない程度にはったりを効かせたシナリオが、非常に上手く料理しています。

そして一つ彼女のことに関して付け加えると、このWHITE ALBUM2という物語。
これは彼女の成長の物語でもあるでしょう。

彼女は実はイイトコのお嬢様であり、その豊かな生活と、母親の放任主義が相まって、かずさは心の根に幼さを残しています。
それが主人公たちとの触れ合いの中で、成長していき……。
とある√での母親への台詞は、この物語の中でも1,2を争う名台詞となっているでしょう。
私もそのシーンで不覚にも涙した覚えがあります。


そして他にも登場人物は一癖二癖あり、個性と人間性が滲み出ています。
誰もがそれぞれ自分の考えを持っていて、ちゃんと息づいている。
キャラクターの取る台詞、行動が状況にマッチしていて、その言動の背景をはっきりと理解出来る。


例えば私たちは人生の中で、時折状況に沿わない倒錯した行動を取ります。
中途半端に辛いことがあったりすると、敢えて自分を更に窮地に追い詰めようとしたりする。
そういうちょっと『おかしな』行動を取ってしまうこと。
つまりは人間特有の『矛盾』です。
そういった『人間らしさ』と共に、フィクションであるが故のエッジがキャラに効いていて、現実的であっても、退屈はしません。むしろその登場人物たちの取る節々の行動に涙したり、憤慨したりと視聴者は大忙しになります。


魅力2ドラマチックで完璧なシナリオ

完璧、という言葉を物語の評価に用いるというのは、あまり良いことではないでしょう。
何せ物語というのは様々な要素が組み合わさり、折り重なって作られるものなのです。

例えば数字の計算であるなら答えは一つでしょうが国語の論述問題に答えは複数存在します。
それと同じで、物語に究極や完璧という形はないのでしょう。

しかしながら、それを踏まえて尚、この物語は完璧と呼んでいいほどに完成されている。

物語がよりドラマチックに、美しく、切なくなるように、キャラクターの言動や、その瞬間が精選されているのです。もっと具体的に言えば、『この登場人物たちを使って描かれるシナリオは、もうこれ以上面白くなり得ないだろうと言うほどに煮詰められている』ということです。

この時、あの電話がなければ。
この時、あの場所に行っていなければ。
この選択をしていなければ。

そういう些細な偶然を積み重ね、読者の期待する最高の瞬間にピントを合わせて、劇的な展開が引き起こされていくこのお話。

三角関係もののお話としては一個の回答としてなりたてるだろう、最高のシナリオだと思います。

わ2


魅力3お話の焦点の違い

と言われても正直、ぴんと来ないと思います。

『焦点の違い』

それはすなわちですね……。

例えば普通の三角関係のお話があるとします。
そのお話の始まりは当然、恋の始まりから。それがどういう始まりかは数ありますが、いずれにせよ誰かが誰かを好きになった、というところから始まるでしょう。
これは今ご紹介している『WHITE ALBUM2』も同じです。

では、普通の三角関係のお話、その終わりがあるとしたらどこでしょうか。
基本的に『恋の終わり』がお話の終わり、になるでしょう。
ですがこのWHITE ALBUM2は『恋』がテーマで、勿論それを描いていますが、しかしながら、この作品が描く本質、というのは恋を中心にした主人公たちの『人生』です。

このお話ですが、とても長いです。
一部でもとんでもないボリュームなのに、なんと二部構成になっているのです。
とんでもなく長い。
それはきっちりと彼らの人生を描くため。
恋の始まりと終わり、そして決着の先の人生を描くための尺なわけです。
余談ですが、その長いボリュームを圧倒的な質量で埋めてあるこの作品は本当に驚嘆の一言だと思います。



そしてこの作品については、もう語るに尽きません。
他にもBGMがあの雪の淡い質感を素晴らしく鮮明に表現していたり(サントラも全部購入してしまいました)、丸戸氏お得意の言葉遊びであったり、とあるキャラクターの√で最高の王道ハッピーエンド、そしてそれに連なる最高のエンディングであったり……もう幾らでも魅力があります。書き切れません。

とある有名サイトの評価では、歴代エロゲギャルゲの中でも第一位に輝くこのWHITE ALBUM2。

一度、プレイしてみて下さい。
でなくとも、今秋放映されるアニメをご覧下さい。

きっと後悔はしないはず。
手に汗握るような、胃が痛くなるような、それでも目が離せない、極上のストーリーがあなたを待っているでしょう。

こんな素敵な作品を送り出してくれた制作会社様、並びにシナリオライターである丸戸史明氏には感謝してもし切れません。

さて、もう一度ICからプレイしようかな……。


長文のご精読有り難う御座いました。












漫画『極黒のブリュンヒルデ』

祝! アニメ化決定!!
ぶりゅひ


はっきり言いますが、この漫画、カワイイ女の子がたくさん出てきます。

そして、たくさん死にます。

しかもドロドロに肉を溶かして、死にます。

彼女達は悲鳴をあげながら、生きたいと叫びつつ、死んでいきます。

まさしく『絶望』の物語。
――死と隣り合わせの、平凡な学生生活。
だからこそ、少女たちの一瞬一瞬は、煌めいていた。


そんな残酷だけれども美しく生々しい漫画、『極黒のブリュンヒルデ』ご紹介させて頂きます。


@十段階評価@

シナリオ(情報は精選されているかどうか):
キャラ(キャラクターは個性溢れるか。魅力的か):
ヒキ(次のシーン・ページをを見たくなるか):
世界観(話の独創性、その世界は独創性があるか):
リアリティ(設定、キャラの行動に綻びがなく、正しいか):

総合得点82点

(評価はあくまで目安であり、私個人のものです。その価値を厳に定めるものではありません。ご了承下さい)


このアニメ(漫画)を見て面白いと思える人は――
漫画/アニメ『エルフェンリート』
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン、並びに新エヴァンゲリオン』
漫画/アニメ『進撃の巨人』
漫画『ガンツ』
映画/アニメ『魔法少女まどか・マギカ』
漫画『テラフォーマーズ』を面白いと思った人でしょう。


また、この作品を強くオススメ出来るのは――
『魔法少女まどか・マギカ』・『エルフェンリート』・『エヴァンゲリオン』
を見て面白いと感じた方へです。



まずは簡単に導入部分を。


主人公『村上良太』は幼い頃、事故で幼なじみを失ってしまう。
そして良太は高校生となった現在、その幼なじみの夢を継ぐ形でNASAの職員になることを目指し、天文部学生としての日々を過ごしていた。
そんな平凡なある日、一人の転校生が良太のクラスに転入してきた。
転校生の少女は『黒羽寧子』と名乗り、その容姿は幼少に失った幼なじみにそっくりなものだった。
驚き戸惑う村上に彼女、黒羽寧子は言う。
「私は魔法使いだから」


(ここから軽度のネタバレになります。おそらく物語の面白味を損なうものではありませんが、ご注意下さい)


さて、導入ではキャラが死亡する要素などまるで感じられませんね。


ですので、もう少し掘り下げて説明しますと、寧子の言う『魔法使い』というのは、とある研究機関によって生み出された『実験動物』のようなものなのです。
彼女達は各々人間離れした特殊な能力を持ち、それを指して『魔法』と呼び、また『魔法使い』強調文を名乗っているわけです。
そして『魔法使い』たちは研究機関で極秘裏に管理されており、その中で凄惨な扱いを受けている。
特に能力のレベルの低い魔法使いはあっさりと廃棄。つまりは殺されているのです。

寧子たち魔法使いはその廃棄の寸前にどうにか逃げ出して来たのですが、極秘の存在である魔法使いを研究機関も放ってはおけません。
その為、戦闘能力に優れた魔法使いを刺客として放つ。そしてそれと戦う。というのが大まかなお話の流れです。

では引き続き、どういうところがこの作品の見所となるのか、を紹介していきます。

見所1「残酷な運命に翻弄される少女達の姿」
まず逃亡をしているという段階で、少女達の生活がかなり厳しいことになってしまうのは必然です。秘密組織に研究対象とされているだけあり、外の世界に身よりもなく、自分たちの力でのみの生活を余儀なくされます。
(尚、彼女達が学校に転校出来るのは、仲間内に優秀なハッキング能力者がいるから)
しかしそんなことより何より、その生活を悲惨にしているモノが、「鎮死剤」と呼ばれる薬剤の存在です。
魔法使いの少女達は、この鎮死剤を一日一つ使用しなければ、例外なく死亡します。
ただ使用しなかったからと言ってすぐ死ぬわけでは無く、肉体を崩壊させながら二日ほどの時間で死に至るようです。

つまり、鎮死剤とは魔法使いの少女達にとって、目に見える命の欠片であるということです。
しかし逃亡中の彼女達に満足な量はありません。

日々、目に見えて減っていく命の恐怖、そして逃げ出した魔法使いを殺すために放たれる、強大な能力を持つ刺客達による追撃の恐怖。

様々な恐怖と不安に包まれる中で、一見平凡でありながらも幸せな毎日を過ごす、というそのギャップはとても見応えがあります。
特にそのギャップが故に、登場人物達の感情は容易く昂ぶり、それが普通つまらなくなってしまうだろう日常シーンにドラマが溢れるというのは特筆すべき所でしょうか。

見所2「個性溢れるキャラクター」
なんと言ってもこの作品、登場人物がそれぞれに素晴らしい個性を持っているのです。

黒羽 寧子(くろは・ねこ)
とんでもなく優しいがやや天然な部分もあるヒロイン。人助けスイッチがあり、それが入るとどんな相手も助けたくなってしまうらしい。
ねこ

橘 佳奈(たちばな・かな)
とんでもなく口が悪いヒロイン。その癖、身体は動かせず、自分では何も出来ない。また身体が動かせない為、食事も流動食しか取れない。
カナ

カズミ・シュリーレンツァウアー
惚れた主人公にとにかく色んなアタックを繰り返す、それでも本当は奥手なヒロイン。主人公の些細な言動にも一喜一憂するところがカワイイ。
カズミ

鷹鳥 小鳥(たかとり・ことり)
とんでもない天然の癒やし系ヒロイン。危険な状態でも素でギャグめいたことを言ったりと、ずれている人物。でもカワイイ。
ことり2

他にも
無口系のヒロイン。本音をちょっとも隠さず主人公に真っ直ぐアタックを続けるやや腹黒系ヒロイン
……などなど。

ヒロイン(女性キャラ)は沢山出てきますが、そのそれぞれが独立した個性を持っていて全くと言って言いほどキャラ被りしていないのです。
彼女達の個性と、そして前述したとおり、登場人物の感情を掻き立てる絶望的な現状が、よりキャラの造形を際立たせています。
重ねて、どのヒロインも何かしら魅力的に描かれていることも素晴らしい。捨てヒロインが殆どいないのです。だからこそどのヒロインにも愛着が湧きます。

ですが、その癖、シナリオは危機的な状況を描いていますので、当然生と死が行き交うわけで。私、自身、このお話を読んでいる間も「あー死なないでぇ!」と内心で叫んでいました。
そういうはらはらする緊張感もまた、この極黒のブリュンヒルデの魅力の一つかも知れないです。

おまけみたいになってしまいましたが、後は男性陣も魅力的ですね。特に主人公と、その主人公に力添えをしてくれる叔父の研究者。この二人はしっかりキャラが立っています。
主人公は物語の顔であり、また読者の欲求を物語の中で代行してくれる存在です。言わずもがな、その人間性、キャラクターは作品の価値を決める大きな要素となります。

それでこのお話の主人公、村上良太君ですが、かなり優秀で性格も良いです。
村上君序盤の村上君台詞。

主人公の言動に関しては、殆どストレス無くお話を読み進めていけるのではないでしょうか。
彼は一般人で魔法使いでも何でも無いので、別に特殊な能力も、あるにはありますが、現実的なラインでしかありません。
そういう主人公が、きっちりと物事を考えて、ヒロインに的確にアドバイスをして、危機を乗り越えていく。そしてそれら主人公の行動にヒロイン達が尊敬と愛慕を寄せていく。その様子にはエンタメらしい、しっかりとしたカタルシスがあります。
その主人公の思考はちょっと飛躍があったり、あるいは誰でも分かりそうなこと、というのも含まれているかも知れません。
しかし、私自身の主観で言えば、違和感を覚えるということはあまりありませんでした。(そもそも私は物語を読んでいる瞬間にあまり考えを回さないタチなのでそれが影響しているのやも知れませんが……)

主人公の叔父のキャラも、凄まじい偏屈ぶりとしかし頼りがいのある知識と頭脳のギャップに好感を持ってしまいます。
こごろー


兎にも角にも、主人公やそのヒロイン達の言動は瑞々しく、読者を飽きさせない輝きがあることは間違いないと思います。

見所3「細部の伏線とSF要素」
エヴァンゲリオン、進撃の巨人、ever17、これらはいずれも名作です。そしてこれらに共通するのは、特有の勿体ぶった描写。所謂伏線、あるいは布石でしょうか。
例えば「人類補完計画」
この言葉はエヴァの作った固有名詞ですが、ぱっと聞いただけでは、その意味を全く想像出来ません。だというのに劇中の人物達、しかも訳知り顔の上層部達が何度も使用するので、印象的で、とてもその意味が気になります。
ですが、その意味は最終話間際まで明らかになることはありませんでした。
その他にも、エヴァの存在、生まれ、地下に存在する使徒の意味など……様々な謎があり、しかしそれらの意味は終盤になってからようやく明かされ、あるいは語られなかった謎もあります。

こういう伏線というのは、私たち視聴者に強く訴求してきます。
この謎が気になるから先が見たい。
単純な真理ですが、単純故に強力です。
しかも、その謎が登場人物達の行く先に密接に関係するのなら尚更です。

これは例えば進撃の巨人でいう、巨人の正体について、というのがわかりやすい例ですね。
巨人達は主人公エレン達人間を、その巨大な体躯と人間に対する害意で殺めていく。
しかしながら、その行動原理、つまりは人間を殺す、というその理由は全く分かりません。
(読者に近い視点を持つ主人公達には)
主人公エレン達は巨人に身内を何人も殺されているのですから、巨人に対して怒り、その上で「何故人を殺すのか?」という疑問も当然抱くでしょう。
重ねて巨人は人を殺すのに、捕食を目的にしているわけでは無いということが明らかになって、エレン達のその疑問も一入になります。
そしてエレンに近い視点を持ち、エレンの感情に同調してしまう我々読者も、エレンと同じ疑問を等しく持ってしまうわけです。

要するに、強く感情移入させてしまうことで、物語に対する『迫真』を増させて、より深く考察を増させる。という仕組みがあるわけなんですが、それがこの極黒のブリュンヒルデにも存在しています。
何故ヒロイン達は魔女と呼ばれ、酷い扱いを受けるのか。
それはメインヒロイン達の艱難を見ている読者にとって、強い疑問となります。
そしてその理不尽な扱いの理由を探し求めて、次のページを捲ってしまうわけです。
しかし答えは無く、ただ思わせぶりなヒントがあって、更に考察を深めてしまい、物語の中へ更に没入してしまう。
そんな具合によく出来たヒキと伏線があるこのお話は、久々に次の一話が気になる作品です。

またその伏線要素が、実際に存在する「ニーベルングの指環」という楽劇の引用を多数行っていて、そこからもまた色々連想・妄想したくなります。
現実にある作品や神話などを引用すると、そんな考察の面白さもまた二重、三重に増えていきますね。その良い見本だと思います。
にーべるん


しかし。
こうやって説明させて頂いた後、偉そうにも一言言わせて貰うと、これらのSF伏線要素は、前述のエヴァンゲリオン他とかなり似ています。
これはもう間違いなく影響を受けているでしょう。
例えば「高千穂」(天孫降臨のあった一山の名前で、おそらくは魔法使いの研究所、そのパトロン)はゼーレに酷似していますし(変な場所で座って会談する、というのも。顔が見えないというのも。パトロンであると言うことも)重ねてその目的も似たようなものである様子。
ぜーれ

……他にも色々ありましたが確実にネタばれるのでここまでで。
そういう具合で、色々と他作品と似ている要素があるんですが、作品の地の出来が良いため、これと言って気になりもしません。
ですが、そこに目が行ってしまう方もいるかもしれませんので、一応作品紹介の中で言わせて頂きました。

この作品はエッジがキツイお話だと言えるでしょう。
言い換えるなら、はまる人ははまるし、駄目な人はとことん駄目、というお話とも言えるのです。
例えばフィクション作品の残酷描写が堪えられないと言う人は、おそらくあまりこの作品も合わないでしょうし、鬱になるようなお話が苦手な人も駄目でしょう。後は、萌えに拒否反応が出てしまう人も厳しいかもしれません。

けれどこの三要素が嫌いでは無い、むしろ「どんと来い」という人は確実に、もう絶対に気に入ると思います。


是非ともこの極黒のブリュンヒルデ、アニメ化前に手にとって見て頂きたいです!

(尚、この記事を書くにあたって用いたブログ記事がありますが、その記事を担当したのも私なので、コピーも問題ないと思われます。)




Category : 漫画
Tag : 魅力的な登場人物 学園もの 残酷 戦闘 布石・伏線 ハーレム カワイイ女の子
Posted by 小雪空蝉 on  | 0 comments  0 trackback

漫画:『Landreaall』(ランドリオール)

当ブログ初の紹介文となりますのは、漫画『Landreaall』


Landreaall 1




@評価@

シナリオ(情報は精選されているかどうか):
キャラ(キャラクターは個性溢れるか。魅力的か):
ヒキ(次のシーン・ページをを見たくなるか):
世界観(話の独創性、その世界は独創性があるか):10
リアリティ(設定、キャラの行動に綻びがなく、正しいか):

総合得点78点

この漫画を見て面白いと思える人は――
児童書『ハリーポッター』漫画『最遊記(同雑誌掲載)』アニメ『千と千尋』『大抵の洋ファンタジー(グインサーガ・十二国記など)』
を面白いと思った人でしょう。



ではこの漫画の紹介をさせて頂きます。

まずは軽いあらすじです。




舞台は『アトルニア王国』その西端は『エカリープ』という土地で育った貴族DX・ルッカフォート。彼は火竜の封じられた木に、同じく宿る洞詠士(フースルー)マリオンに恋をする。
そしてDXはマリオンを救うことを決意し、戦うことを決めるのだが……。




はい。正直、文で見ても何が何だか……っていう感じですよね。

簡単に言うと『若干ひねくれ気味の貴族な主人公』がうっかり幽霊に恋しちゃって、しかもそれを成就させるためには最強の生物『竜』を倒さなければならない。
という始まりです。

まずこの物語第一の魅力は、この幽霊を救うのが『若干ひねくれ気味の主人公』というところでしょう。
最初に述べた通り、このお話の面白さは『キャラクター』なのです。

この主人公DXも中々のくせ者で、常にほわんほわんしています。いつもぼんやりとしていて、周囲の人々は彼について『何を考えているのか解らない』とそう言います。ちょっとDX可愛いです。
それでその癖、やるときはとことんやる。
そして自分が友情や親愛を感じる相手にはとことん助けるし、何でもする。しかし嫌いな相手、自分の仲間を傷つける相手には容赦しない。

という実に尖った感じの主人公です。
特に圧巻なのが、そのぼんやりとした表情をさせながら、仲間を傷つける敵を追い詰めていく様です。

DX


そしてまた、彼のキャラクターに深みを出させているのが彼が『貴族』であることなのです。
彼は若くありながらも王位継承権という権利を持つ貴族です。(ついでに結構有名人)
それ故にその貴族の名前『ルッカフォート』の力は絶大です。
誰もが擦り寄ってくるし、その名前を掲げれば、大人も子供も平伏します。
だが、DXはそれを良しとしません。
名前を使うことに卑怯さを感じているからなのです。(この辺りもやや捻くれてますね)
しかしそうは思っていても自分の名前に救われることもある。
そしてDXは自分の名前に恐怖したり、どう向き合っていけばいいのか悩んだりするのです。
その辺りの心理の変化もまた面白い。
DX1


ファンタジーなので『』も出てきますし、『幽霊』も出てきます。

りゅう


しかも強い。
災厄の一種としても数えられる竜の力は途方もありません。
ファンタジーの中で竜の扱いは色々ありますよね。
手なずけて乗れるとか、絶対に勝つことは出来ない強大な相手とか、結構弱くて案外勝てるとか……。
このランドリオールで竜は『早々は勝てないが、苦しくも勝利は可能』という位置づけです。

あと特筆すべきなのが、このファンタジーは基調は『洋』なのですが、所々に日本テイストが含まれていることです。
つまりは『ニンジャ』やら『サムライ』やらが登場するということです。
その考証にしても細かく、主人公とその妹イオンは護衛として『六甲』という名前の男を連れているのですが、彼はニンジャです。
ろっこー
(黒い眼鏡を付けているのが『六甲』。また画像下のカワイイのがDX妹の『イオン』)

世界観としてニンジャは主人の『道具』なのであり、個人ではない。
だがDXやその両親たちは六甲を一人の人間として扱う。そして六甲はどうあろうかと悩み、DXたちも、いかにすれば六甲が個人らしく、自分たちの友人として振る舞ってくれるかを真剣に考える。
そういう面からもこの物語全編を通して描かれる『友情』の魅力を感じられるでしょう。

あとはこの世界のニンジャたちもいわゆる『忍術』に近いものを使います。
姿を消すことが出来たり(厳密には視界に入らなくなる。これを使って常にDX・イオンを警護する)、特定の箇所にワープ出来たり、肉体の能力を引き出したり、と厨二要素もしっかり備えています。

ちなみにDXとイオンは六甲の師匠である人物に教えを請うているので、二人ともその年代にしては滅茶苦茶強いです。

そしてここから若干のネタバレを含みます。
(しかし軽度のネタバレなので読んでも大丈夫かと)







マリオンとの一件を終えてDXは自分の無知さを知る。そして両親の提案もあり、妹のイオンと従者でニンジャの六甲を加えて、彼らは王都である『フォーメリー』へと向かい、そこにある学舎で学生生活を送ることになる。

実質、マリオンとのお話は導入であり、ここからが本編という感じですね。
ここから爆発的にキャラクターが増加し、それに伴い魅力的なキャラクターも一気に増えていきます。


本日はここまでで続きは次回に。


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